2022年12月26日

ブラインドサッカーって楽しい!

12月26日月曜日、SDGsの取り組みの一環として「ブラインドサッカー体験ワークショップ」を2回に人数を分けて体育館で行いました。講師は齊藤悠希さん。トップリーグのブエンカンビオ横浜(buen cambio yokohama)というブラインドサッカー・チームに所属し、ブラインドサッカーの女子日本代表チームのコーチもなさっています。ブエンカンビオとは、スペイン語で「良い変化」を意味し、「チームに関わるすべての人に良い変化を」という思いが込められているそうです。今回は、板橋区赤塚のKEIROW訪問医療マッサージに勤め、地域で数々のワークショップをなさっているのがご縁で、第十あいキッズにお招きすることが決まりました。当日は今回の橋渡しをしてくださったKEIROWの林ひろしさんにも来ていただきました。

ワークショップの話をする前に少しだけ、このスポーツについて説明しましょう。チーム編成は5名で、ゴールキーパーは晴眼者(視覚しょうがい者の対義語)でもよく、アイマスクはつけずにプレイし、他の4人は全員アイマスクをつけます。使われているボールの中には金属の球が数個入っていて、それがぶつかり合う音を頼りにボールをコントロールします。また、国内では老若男女・視覚しょうがいの有無に関係なく試合に出場できるとのこと。

とは言え、このワークショップの参加者は小学校低学年の子どもたち。中にはブラインドサッカーをテレビで観たことがある子もいましたが、まず始めは安全を守るための簡単な説明だけ。“アイマスクをつけている間は目を開けない”“勝手につけない” ここで齊藤さんが「どうして?」と聞くと、子どもたちから「ぶつかる」「怪我をする」「骨折する」といった声が。そこで「だから、アイマスクをつける、はずすの声かけをちゃんと聞いてね。まわりの声も大事。アイマスクをつけた人が安心して動けるのは、みんなの声がたよりだよ」と齊藤さん。なるほど!

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ここで2チームに分かれて並び、アイマスクをつけて先頭から後ろへ向かってボールを渡す競争です。競争となるとテンションがあがる子どもたち。2回目をやる前に作戦会議。「どうやったらうまく渡せるだろう?」 もちろん2回目はだいぶ早くなりました。

次にアイマスクをつけた状態で10メートルほど歩き戻ってくるという体験。ターン地点には声をかける担当がいて、アイマスクの人がどうしたら安心して歩けるか考えます。「あと何メートル」という声かけをする子も出てきました。

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次はふたり組になり、アイマスクをつけてる子とつけていない子でボールのやり取り。アイマスクのない子が投げたボールの音を頼りに追い足で止め、投げた子に蹴って返します。ここでもアイマスクのない子の声かけが大事です。「あとちょっと」とか「そこ」とかでは伝わりません。アイマスクの子の360度に対して、どう声かけすれば伝わるか、子どもたちは楽しみながら工夫して行きます。

最後は、5メートル先のコーンのところに“呼ぶ人”がいて、ボールを蹴って行きコーンにあてるチーム対抗戦ゲームです。“競争”という手法を使っているのは、「勝つために工夫することが、“気づき”につながるから」と齊藤さん。なるほど!! こうした流れを通じて、率先してボールひろいに行く子や、次の子のためにボールをセットする子も出てきて、楽しみながら、思いやる姿に感動。

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最後はプレイヤー齊藤さんのデモンストレーション。スタッフのひとりがアイマスクをしないでボールをドリブルし齊藤さんを相手に、ゴールに向かってシュートにトライするというもの。齊藤さんのすごわざにびっくり仰天!! 

2回目では1年生が多かったため、ここは齊藤さんがディフェンスとなり、子どもはアイマスクをつけずにドリブルしてシュートをしました。

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齊藤さんはこう言います。「相手の立場になって考えてもらいたい。町中で一番わかりやすいのは視覚しょうがい者。日本では、困っている人にどう対応していいかわからない人が多い。視覚しょうがい者に限らず、アプローチして欲しい」

今回、サッカーが好き、習っていて自信があるといった参加者も多かったのですが、実際アイマスクをつけてやってみると簡単ではないことを実感したようです。齊藤さんのお話によれば、近年日本のチームのレベルもあがり、観る側も楽しく、競技としても面白いことを多くの人に伝えたいとのこと。今回のワークショップでも、子どもたちは思いっきり楽しみました。齊藤さん、林さん、ありがとうございます。
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2022年10月12日

2022年工作あそびフェスティバル 準備からスイーツカフェ・バルーンアート編

あいキッズにとって最も大切にしている取り組み「工作あそびフェスティバル」 今年は10月12日開催を早めに決め、どういう方針で子どもたちに投げかけ、各チームにつく担当スタッフがどのような視点で寄り添うか話し合い、次のような方針が決まりました。

* 登録児童の増加をうけ、今年度は3年生以上を実行委員とする。
(9月後半に募集開始)
* 事前に子どもたちにアンケートを取り、どんなお店があると良いか聞き、それをもとに実効性を考え、4つ選んだ上でチームごとに実行委員の募集を行う。
* 担当スタッフについては、例年担当している職員は基本的に補助にまわり、経験の少ないスタッフに担当になってもらう。各チーム複数でかかわる。
* 実行委員以外の子の参加意識を育てるため、会場装飾担当が企画する内容で子どもたちを巻き込む。
* 子どもの自主性を大事にし、可能な限り子どもができる範囲で準備を進める。

こうして決まったのが、“おばけやしき”“バルーンアート”“ストラックアウト”“スイーツ工作カフェ”です。そして今年は開催日に引っかけ、ハロウィンのテーマでフェスを行うことにしました。募集してみると、3年生以上とは言え、合計39人の子どもが実行委員に手をあげました。担当スタッフも決まり、話し合いを重ね準備開始。各チームの実行委員になった子は昨年の経験者が中心だったこともあり、やりたいことの意見が具体的でやる気もバッチリで頼もしい限り。実行委員が描いた告知ポスターを校内に掲示し宣伝もします。

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今年の装飾は、美術系が得意の2人が考えた色塗り曼荼羅絵です。こうして迎えた当日、色とりどりの曼荼羅絵がパズルのように壁面を彩りました。

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実行委員とスタッフにとってハラハラドキドキの当日。今年も学年を1年生・2年生・3年生以上と時間ごとに分けて入場してもらいます。今年も大盛況! 全部で120人以上の子どもたちが参加、先生の中にはこのイベントに立ち寄ってくださった方もいて、先生がお客様となると実行委員のテンションもあがります

まずは、2つのチームを紹介しましょう。

スイーツ工作カフェ

これは今年初めての企画です。作るのは、自分で選んだ様々な材料を透明のカップに入れたオリジナルスイーツです。カフェのテーブルもハロウィン様式。カフェのメイドもカラーポリ製ハンドメイド衣装を身につけ盛り上がります。実行委員になった子は準備段階で、スイーツに使う材料を何種類も用意しながら、いくつも自分のスイーツを作りイメージを広げていたので、当日の声かけもじょうずじょうず。参加した子はそれぞれに個性豊かなスイーツを完成させ持って帰りました。

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バルーンアート

毎年おなじみのこのコーナー。毎年参加している実行委員も多いため、練習を通じて、かなり難しい“クマ”作りに挑戦。お客様を案内して、教えたり作ったり、大忙しの中で上級生らしさを発揮していました。
5年生女子の感想・・・「女の子がつくりおわるまでまっているとき、うれしそうな顔でまってくれたことが一番うれしかった」
この言葉には関わるおとなも感激です。

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2022年工作あそびフェスティバル ストラックアウト・おばけやしき編

今年のアンケートでも希望が多かった「ストラックアウト」と「おばけやしき」を紹介しましょう。

ストラックアウト

去年も使ったストラックアウトの枠を活用し、はめる板をハロウィン仕様にしたこのコーナー。実行委員は、去年の経験を踏まえて、工夫して準備作業を進め、当日に臨みました。実行委員の感想には、お客さんが沢山きてくれたことを喜ぶ声が多くありました。

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おばけやしき

去年初めて行ったこのコーナー。今年も体育館のステージを使い、緞帳をおろして真っ暗な中でお客さまを迎えることになりました。今年のテーマにあわせ舞台設定はヨーロッパの墓場。このコーナーは、客のテンションがあがりやすいので注意書きも話し合って作り、抜かりはありません。

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客に恐怖を与えるのは、置いてある棺桶から突然登場するドラキュラや闇の中にたたずむミイラ男。あちこちに飾られたオブジェも効果抜群。今年も怖い怖い。このコーナーは準備する大道具・小道具が多いのですが、「めだまをつくるのが楽しかった」と感想を出した実行委員もいて、準備は大変ながらやりがいを感じたようです。

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この取り組みで毎年感じるのは、準備と当日を通しての子どもの成長です。来年はどんな新しいアイディアが出てくるか楽しみですね。
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